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2009 年度 実績報告書

潰瘍性大腸炎は潰瘍性小腸大腸炎である(DSS誘導小腸大腸炎モデルの作製)

研究課題

研究課題/領域番号 20659205
研究機関東北大学

研究代表者

佐々木 巌  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)

研究分担者 福島 浩平  東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (20271900)
小川 仁  東北大学, 病院, 講師 (00312570)
キーワード炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 / 回腸嚢炎 / dextran sodium sulfate
研究概要

本研究の目的は、潰瘍性大腸炎が大腸に限局する疾患であるとの認識をあらため、小腸にも病変を生じうる疾患であると捉えなおすことにより病因・病態を解明しようとするものである。その手段として、Dextran sulfate sodium(DSS)誘導小腸大腸炎モデルを作成しようというものである。今年度は以下の項目につき検討を行った。
1.DSS経口投与による上皮細胞の遺伝子発現
大腸上皮細胞をコントロールとして小腸上皮細胞の遺伝子発現を検討した。3%DSSを1週間経口投与し経時的に犠牲死せしめ小腸および大腸上皮細胞を分離、RNAを抽出した。Serum amyloid A、deleted in malignant brain tumors 1(DMBT1)、regenerating gene III(Reg III)などについてノザンブロットにより検討した。
2.当初、ラットによりモデルを作成し検討する予定であったカミ、単なる回腸瘻モデルであればマウスでも耐術可能ではないか、という点、および将来各種遺伝子改変マウスを用いることができるという利点から、マウスにモデル作成を試みた。しかし、エーテル麻酔深度の調節および術後の回復が十分でなく、検討に耐えうるモデルの作製はできなかった。
3.回腸嚢炎臨床像の検討
術後の臨床経過について詳細に検討を行った。その結果、現時点では術後症例の約50%に回腸嚢炎が発症すること、一部の症例では再燃を繰り返し抗生剤依存性、抗生剤抵抗性の症例が出現することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Hand-assisted laparoscopic vs.open subtotal colectomy for severe ulcerative colitis.2009

    • 著者名/発表者名
      Watanabe K, ほか
    • 雑誌名

      Dis Colon Rectum 52

      ページ: 640-645

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 回腸嚢炎の診断と臨床経過-初期病変の診断を目指して2009

    • 著者名/発表者名
      福島浩平, ほか
    • 雑誌名

      胃と腸 44

      ページ: 1568-1573

  • [雑誌論文] Bacterial population moves toward a colon-like community in the pouch after total proctocolectomy.2009

    • 著者名/発表者名
      Kohyama A, ほか
    • 雑誌名

      Surgery 145

      ページ: 435-447

    • 査読あり
  • [学会発表] 潰瘍性大腸炎に対する回腸肛門吻合術の標準化と成績安定にむけて2009

    • 著者名/発表者名
      舟山裕士, ほか
    • 学会等名
      第51回日本消化器病学会大会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-10-14
  • [学会発表] 重症潰瘍性大腸炎の手術のタイミング-手術適応の適正化をいかにはかるか2009

    • 著者名/発表者名
      福島浩平, ほか
    • 学会等名
      第109回日本外科学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2009-04-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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