研究概要 |
1.中枢神経系リンパ腫治療後に頭蓋外にリンパ腫が発生してきた症例について 両者が同じクローンであるか否かに関する研究 方法:免疫グロブリンのH鎖可変部に存在する3つの超可変部(CDR1,CDR2,CDR3)のうち、特にCDR3に注目し、各サンプルのこの部位の全塩基配列を決定した。CDR3の増幅は、2段階のPCR(nested PCR)により、目的の領域を増幅させ、TAクローニングによりプラスミドに導入し、全塩基配列を決定した。 症例およびサンプル:これまでに頭蓋内・外両方の組織が得られている4例に関して、ゲノムDNA、RNAを精製した。さらに、新しい症例に関してstereostatic biopsyによりサンプルを得て、組織バンクにおいて管理した。 2.中枢神経系リンパ腫後に、頭蓋内の遠隔再発が見いだされた症例について 初発腫瘍と再発腫瘍とがクローンであるか否かに関する研究 再発が、単に初回治療時の残存細胞なのか、それとも新たな頭蓋外からの転移なのかを調べるために、上記と同様な方法を用いて、遺伝子再構成部位を調べた。加えて、新たな遺伝子の変異の有無に関して調べた。
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