研究概要 |
【目的】マウス胚の体外培養系において近赤外分光分析器による代謝産物の測定方法や測定値の解析アルゴリズムを作成し, メタボロミクスを基にした胚の評価基準を検討した。 【方法と結果】クローズドコロニーのICRマウス(9〜19週齢)を過排卵刺激して得られた卵を体外受精し, 受精卵を50μlの微小ドロップレット中にひとつずつ置き3日間培養した。胚の形態を記録し, 受精卵をsequential mediaに移した後, 3日間培養した微小ドロップレットの培養液を採取する。胚は胚盤胞まで培養した後, 偽妊娠マウスに胚移植した。採取した微小ドロップレットの培義液について, 胚の酸化的代謝によって特異的に消費・生成されるCH基, 芳香化CH基, OH基, SH基を近赤外分光分析器で計測した。胚を入れなかった培養液の測定値をブランクとし, 計測値からブランクを差し引いた値を定量値とする。これら定量値を基に, 胚盤胞発生率および妊娠成立を予測するアルゴリズムを作成した
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