研究課題/領域番号 |
20659262
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
小管 拓治 日本医科大学, 医学部, 研究技術員 (80453918)
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研究分担者 |
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60188175)
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90271220)
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キーワード | 産科学 / 胎盤 / 不育症 / 抗リン脂質抗体 / microRNA |
研究概要 |
反復流産の原因の一つである抗リン脂質抗体が栄養膜、血管内皮細胞に作用した際、細胞内のmicroRNA(miRNA)の動態にどの様な影響を与えるか解析すると共に、その際、栄養膜より放出されるmiRNAを同定し、miRNAを臨床ツールとした抗リン脂質抗体不育症の診断・治療開発に結びつく萌芽研究を行うことを目的に研究を行いました。A)抗リン脂質抗体によるmiRNA発現プロファイル解析〓少量の臨床サンプル(血液)からのIgGを精製し、Western blotにて、高効率で、かつ他の免疫グロブリンなどの蛋白質を含まずIgGを単離できたことを検証しました。引き続き、抗リン脂質抗体を含む精製抗体(IgG)を加え細胞株(BeWo、HUVEC)を培養しました。培養細胞からRNA抽出し、miRNAはreal-time PCRアレイ解析を行い、mRNAはマイクロアレイ解析を行いました。現在、精製IgG添加実験を繰り返すとともに、バイオインフォマティクス解析、および、精製抗体添加細胞株の形態学的解析を継続しています。B)リン脂質抗体影響下の細胞内miRNAバイオイメージング解析〓miRANの細胞内動態を解析するため、3xFLAGダグを細胞内蛋白質(CD63など)に融合した発現ベクターを作製しました。これにより、細胞内のmiRNAを含む細胞内小器官、巨分子複合体を効率よく回収し、生化学的に解析することができるため、抗リン脂質抗体影響下における細胞内miRNAの変動を解析することが可能となりました。ウィルスベクターを用いた安定発現株の樹立が課題として残されました。
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