研究課題/領域番号 |
20659295
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
平賀 徹 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (70322170)
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研究分担者 |
細矢 明宏 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70350824)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (00360222)
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キーワード | 癌 / 骨転移 / 造血幹細胞ニッチ / N-カドヘリン |
研究概要 |
骨への臓器特異的転移、および骨転移の成立・進展のメカニズム解明のために、本研究では骨転移における骨髄癌細胞ニッチの役割を明らかにすることを目的とし、「細胞接着分子を介した骨芽細胞と癌細胞の接着がニッチの形成に重要な役割を果たしている」との作業仮説を立てた。そのなかで、骨髄中の造血幹細胞ニッチの形成において、N-カドヘリンを介した骨芽細胞と造血幹細胞の接着が重要な役割を果たしていること、癌細胞のN-カドヘリンの発現が癌の悪性度と関連し、患者の予後と負の相関関係を示すことなどの報告から、特に細胞接着分子N-カドヘリンに注目し、研究を行った。昨年は、N-カドヘリンを過剰発現する癌細胞株、およびshRNAを用いたN-カドヘリンのノックダウン癌細胞株の樹立を行い、本年度は、これらの細胞を用い、in vivoの解析を行った。 1.N-カドヘリン過剰発現株およびノックダウン株のin vivoでの増殖能 N-カドヘリン過剰発現株およびノックダウン株の増殖能について、ヌードマウスへの移植により検討した結果、両者とも親株と比較して腫瘍増殖には差は認められなかった。 2.N-カドヘリン過剰発現株およびノックダウン株の骨転移能の比較 N-カドヘリン過剰発現株およびノックダウン株の骨転移能について、ヌードマウス左心室内移植モデルを用い検討した結果、こちらも両者とも親株と比較して腫瘍増殖には差は認められなかった。 今回のin vivoの実験結果からはいずれも癌細胞におけるN-カドヘリン発現の差異の影響を認めることは出来なかった。しかし、発現の増強および減弱の程度が十分であったかなどについては検討の余地があり、今後、継続して検討を進めていく予定である。
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