研究課題/領域番号 |
20659301
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古谷野 潔 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50195872)
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研究分担者 |
鮎川 保則 九州大学, 大学病院, 講師 (50304697)
熱田 生 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (30423487)
森山 泰子 九州大学, 大学院・歯学研究院, 学術研究員 (50452769)
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キーワード | インプラント周囲炎 / 負担過重 / 感染 |
研究概要 |
本研究は、インプラントや歯に作用したオーバーロードを原因とする歯槽骨吸収に対する感染の関与について解明するべく企画されたものである。本研究では、 (1)インプラントや天然歯に過剰な応力を作用させ、その際の周囲歯肉や骨の組織標本を作製する。その際、オーバーロードに加えて歯やインプラントを絹糸で結紮してプラークを蓄積させることにより強い炎症を惹起させるモデルを実験群に加え、炎症細胞の浸潤程度の差異や天然歯とインプラントの差異について組織学的、免疫組織化学的に検討する (2)上記条件における炎症と骨吸収について、それぞれに関わる遺伝子発現を検討することにより、オーバーロードによる骨吸収の発症機序について明らかにするの2点について明らかにすることを目的とし、平成20年度は(1)について検討を加えた。特に実験モデルの作成に注力し、抜歯〜インプラント埋入が可能なラットモデルの作成に成功した。例数は少ないものの、現在ラットに埋入したインプラント、あるいは天然歯にオーバーロード、オーバーロード+感染とコントロールの3群を設定し、一定期間後屠殺し、組織学的標本を作製、検討を加えた。その結果、オーバーロード群では歯、あるいはインプラント周囲の骨の破壊を認めたが、感染が合併するとその程度は大きくなることが示唆された。また、同様に炎症細胞の浸潤が強くなっていることが示唆された。平成21年度はこのモデルの実験例数を増やし、種々の実験期間を設定してデータの蓄積を計るとともに、イヌなど大動物のデータを蓄積する予定。また、歯あるいはインプラント周囲の遺伝子発現の変化についても検討を加える予定としている。
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