研究課題/領域番号 |
20659302
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
平井 敏博 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80014273)
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研究分担者 |
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (90186669)
田中 真樹 札幌医科大学, 医学部, 助教 (40207139)
豊下 祥史 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (20399900)
岩崎 一生 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (90453274)
須藤 恵美 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (60433447)
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キーワード | 脳梗塞 / 咀嚼機能 / 学習記憶 / MCAO / リハビリテーション |
研究概要 |
【目的】本研究は、飼料飼育形態の変更による脳梗塞モデルラットの感覚運動機能、学習・記憶機能の回復過程に及ぼす影響について検討することを目的とした。 【方法】実験動物には8週齢のWistar系雄性ラットを用いた。手術方法はLongaら作製方法に従い、脳梗塞モデルラットを作製した。術後2週目に固形飼料を給餌するMCAo固形群と、液体飼料を給餌するMCAo液体群に分け、さらに偽手術後に固形飼料を給餌するSham固形群の3群を設定し、以下の検討を行った。 (1)体重測定および感覚運動機能評価体重測定および感覚運動評価は、飼料変更後,1週間隔で28日目まで行なった。感覚運動評価にはLimb Placement Test(LPT)を用いた。 (2)学習・記憶機能評価行動実験として、飼料変更後35日目よりMorris water maze task(MWM)を行い、獲得試行120秒間内でのplatformに到達するまでの時間(escape time)および壁周辺の遊泳(Thigmotaxis)時間を測定した。 (3)脳梗塞の体積評価飼料変更後42日目にラットの脳を摘出し、TTC染色を行い、脳梗塞体積を算出した。 【結果と考察】体重変化は、すべての群において体重増加傾向が示された。また、LPTでは、両MCAo群に術後の左側前後肢麻痺が出現し,飼料変更後28日目にはほぼ正常に近いところまで回復が認められ、MCAo両群間に有意な差は認められなかった。MWMでは、獲得試験5日目のThigmotaxisは,MCAo固形群に比して,MCAo液体群で有意に増加することが認められた。Thigmotaxisは壁に触れ装置内の周辺部をより好んで遊泳する行動パターンを指し、空間的学習機能に関与する尾状核被殻や海馬のCA1ニューロンの障害がThigmotaxisを増加させることが報告されている。 本研究の結果から、咬合・咀嚼が脳梗塞後の学習機能障害の回復に有効であることが示唆された。
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