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2010 年度 実績報告書

生命維持装置装着中の重症患者への安楽ケア技術とケアデザイン

研究課題

研究課題/領域番号 20659341
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

井上 智子  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (20151615)

研究分担者 佐々木 吉子  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 准教授 (90401356)
山崎 智子  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 特任准教授 (10225237)
キーワード重症患者 / 安楽 / 全身清拭 / 生命維持装置
研究概要

本研究は、人工呼吸器や大動脈バルンパンピング(以下IABPとする)などの生命維持装置を装着された患者への看護ケア実施による安楽の提供と、Comfort評価表を作成することを意図した。平成20年度は安楽ケアのための看護ケアの実施基準ならびに安楽を評価するための評価表作成作りのため、内外の文献検討を行った。平成21年度は、急性心筋梗塞を発症し救命のためにIABPが装着された患者への、看護師による全身清拭実施と、それによる身体負荷と患者側から見た清拭体験を明らかにするために、生理的指標としては、心拍変動の高周波成分、RR間隔を、清拭体験としては患者へのインタビューを試みた。男性15名、女性5名の計20名の患者に全身清拭を実施〔清拭時間(平均)30±7.69分、心機能としての酵素値(CK)の最大CK-MB観測値から清拭までの時間17±7.25時間〕したところ20名中15名は、快の感覚を示す生理的指標が上昇した。患者の清拭体験の語りからは、清拭前には「辛抱していた」現実感がなかった」など7カテゴリ、清拭中は「されるがままだった」「暖かかった」など4カテゴリ、清拭後は「さっぱりした」「心地よかった」など8カテゴリが得られた。平成22年度は、Comfort研究の第一人者であるDr.コルカバのcomfort理論を基にしたcomfortのタイプ、comfortとなる状況より抽出したsense,relief,ease,transcendenceの4つの要素から作成したcomfortのマトリックスを応用し、12項目からなる「重症患者のComfort評価表」を作成した。
本研究より、重症患者へ看護師が行う日常生活行動援助(清拭等)は、患者に快の感覚をもたらすことが明らかとなり、患者の回復に積極的に取り入れていく必要があることが示唆された。今後は開発したComfort評価表を用いて、客観的データを蓄積していくことが重要と言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 大動脈バルンパンピング装着患者への回復促進を目指す清拭規準およびComfort評価票の作成に関する研究

    • 著者名/発表者名
      櫻井文乃、井上智子
    • 雑誌名

      日本クリティカルケア看護学会誌

      巻: 7(2)(投稿中)

    • 査読あり
  • [学会発表] Effect of complete bed bath by nursing staff of patients with an Intra-Aortic Balloon Pump(IABP)2011

    • 著者名/発表者名
      Fumino Sakurai, Tomoko Inoue
    • 学会等名
      14th East Asian Forum of Nursing Scholars
    • 発表場所
      Seoul
    • 年月日
      2011-02-11

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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