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2008 年度 実績報告書

人工衛星による偏光観測の実現とガンマ線バーストの放射機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20674002
研究機関金沢大学

研究代表者

米徳 大輔  金沢大学, 数物科学系, 助教 (40345608)

キーワードガンマ線バースト / 偏光 / 宇宙物理 / 人工衛星 / 検出器開発 / 高エネルギー天体物理学
研究概要

ガンマ線バーストとは、遠方宇宙で発生する宇宙最大の爆発現象である。極めて明るく輝くため、初期宇宙探査に利用できるが、放射メカニズムさえも解明されていない謎の多い現象である。本研究では、2010年に打ち上げ予定の小型ソーラーセイル実証機に搭載する、ガンマ線バースト偏光検出器を製作してきた。ガンマ線偏光の検出により、放射機構を解明するのが目的である。
平成20年度の前半は、これまでの開発で作り上げてきたプロトタイプモデルを用いて、振動試験、放射線耐性試験などの環境試験を行い、宇宙でも動作し続けられるかの詳細試験を行ってきた。宇宙空間で曝される放射線の10倍の量を照射しても、壊れずに誤動作もしないことが確認できた。振動試験で判明した構造の弱い部分を改善して再設計し、平成20年度の後半には衛星搭載用フライトモデルの製作へ移行した。現在まででハードウェアの面では完成できたと言える。ソフトウェアは平成21年度の前半を目処に完成させる。
また、高エネルギー加速機研究機構の放射線施設で、高い偏光度を持ったX線光源を利用した実験を行った。コンプトン散乱の異方性を正しく測定することができることを実証し、シミュレーションとの比較から系統誤差は2%程度に抑えられているという結論を得た。本検出器は幾何学的対称性が高いため、その効果が顕著に表れていると言える。フライトモデルでは検出器の保持方法を改善したので、より系統誤差を抑えられていると期待している。これまでの試験から、本検出器は設計通りの性能を持っていると言えるだろう。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Constraints on w0 and wa of dark energy from high-redshift gamma-ray bursts2009

    • 著者名/発表者名
      R. Tsutsui, T. Nakamura, D. Yonetoku, et al
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 394

      ページ: L31-L35

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gamma-ray bursts in 1.8<z<5.6 suggest that the time variation of the dark energy is small2008

    • 著者名/発表者名
      Y. Kodama, D. Yonetoku, et al.
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Ast ronomical Society 391

      ページ: L1-L4

    • 査読あり
  • [学会発表] Gamma-Ray Burst Polarimeter -GAP- aboard the Solar Sail Mission2009

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Yonetoku
    • 学会等名
      Joint Gamma-ray Mission Meeting 2009
    • 発表場所
      宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部
    • 年月日
      2009-03-11
  • [備考]

    • URL

      http://astro.s.kanazawa-u.ac.jp/~yonetoku/gap/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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