本研究では、複数の相転移現象(強磁性、強誘電、スピン転移、電荷移動、金属‐絶縁体転移、磁化再配列など)が多次元的に絡み合った新物質を化学的に合成し、新規な相転移現象の創出を目指す。また、その物質群を用いて、次世代光スピン科学現象の創成を目指す。具体的には、(1)種々の相転移因子を複合化してこれまでに観測されていない多次元相転移物質を開発する。(2)強誘電-強磁性およびスピン転移誘起強磁性などを合成し、光スピン化学現象の創出を行う。(3)強磁性体のミリ波領域での自然共鳴の世界初観測を目指し、サブテラヘルツ磁気分光という学術分野の樹立を目指す。(4)新しい磁化誘起非線形光学現象の初観測を目指す。
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