研究課題
ナノ・マイクロ共振子を非線形素子として利用するため、特異な非線形性の発現メカニズムの解明に関する実験および解析を引き続き行い、非線形性に関する理論モデルをさらに発展させた。具体的には振動子の形状と非線形性や遷移の活性化エネルギーなどの関係を調べた。一つの共振子を確率共鳴状態にするには、駆動条件を適切にチューニングし、振幅の2値状態を形成する必要がある。多数のセンサ要素を用いる場合、どのような条件下でも、幾つかのセンサが確率共鳴を起こすようにすることができる。このため、センサ出力を加算するネットワークを構築し、センサアレイによるセンシングが有効であると考えられる。前年度問題になった複数の振動子のアレイにおいて、個々の振動子の振動検出を大規模におこなうため、圧電駆動と圧電検出式の振動子を開発した。このため、ゾルゲルPZT薄膜の堆積技術の開発を前年度に続き行い技術を確立した。振動子の形状やサイズの最適化により、室温程度のノイズでも状態間の遷移が起きることを実現した。片持ち梁や両持ち梁などの振動子の形状の違いによる依存性について調べ知見を得た。機械式の共振センサで検出した信号を、機械的あるいは電気的に結合した共振子により伝達するため、機械的な同期現象を利用した。この振動子間の同期についてこれまで、2つの振動子で同期できることを確認したが、本年度は更に複数のアレイにおける同期現象に実験した。
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