本年度は、天然ガスプラント内に設置する実証装置の諸条件決定の為、Visual Basicを用いた供給側プラグフロー・透過側完全混合モデルでのシミュレーションを行った。現段階では一段分離を考え、パラメータは膜面積、供給流量、供給ガス濃度(透過ガス成分)、供給圧力、透過側圧力、Permeance(実験値)とした。実験結果と計算結果との比較の結果はCO2富化側CO2濃度が70%程度になると試算され実験値とシミュレーション値がほぼ一致することがわかった。この結果から、今回使用した供給側プラグフロー、透過側完全混合モデルは実験値を非常に精度よく予測可能であることを示した。 天然ガスプラントに実証装置を設置するにあたり、研究施設の取扱法令を決定する必要があった。研究施設が1MPa以上の可燃性高圧ガスである天然ガスを採掘しているため、適用法令の明確化と責任分界点を明らかにするための調査を行った。本研究施設は「鉱山外施設」として従来適用している「鉱山保安法」を適用外とし、使用するガスが高圧であることから「高圧ガス保安法」を適用する。そのため、実験設備や設置方法等は全て「高圧ガス保安法」に則り製作することして、天然ガスプラント敷地内に実験装置を設置する箇所や研究施設の諸条件を決定した。
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