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2009 年度 実績報告書

細胞極性制御におけるリン脂質PIP3輸送の役割

研究課題

研究課題/領域番号 20677002
研究機関大阪大学

研究代表者

三木 裕明  大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (80302602)

キーワードGAKIN / Par1 / PIP3
研究概要

細胞極性制御キナーゼPar1の新規基質として見つけたGAKINの機能、およびその制御のしくみを分子・細胞から個体レベルで調べることを目的としている。まずPar1によるGAKINの機能制御に関しては、リン酸化がGAKINの分子内結合を促すことで微小管に結合できなくさせている可能性を支持する実験結果が得られた。GAKINのイメージング解析によって、実際にGAKINが細胞内を異動しながら突起先端部に集積する様子も観察する事ができた。またGAKINとPIP3との結ぶ分子として想定されているPIP3-BPとの機能的関連性について調べた。その結果、予想に反してPIP3-BPはGAKINによる突起形成などの生物学的機能に対して抑制的に働くことが明らかとなった。GAKIN遺伝子ノックアウトマウス作製に関しては、常法に則って、ターゲッティングベクターの構築、ES細胞への導入、相同組換え体の分離、キメラマウスの作製まで完了した。十分なキメラ率のマウスが得られており、目的のノックアウトマウスを得られる可能性が高いと判断できる。GAKINは細胞内局所に集積する性質をもつが、これがPI3キナーゼに依存していることがわかった。PI3キナーゼ阻害剤で処理すると、GAKINの集積が阻害され、しかもこの効果はリン酸化を受けないGAKIN変異体では起こらなかった。つまりPI3キナーゼの下流でPar1/GAKINが機能していることが示唆され、これが従来から想定されてきたPIP3のポジティブなフィードバック制御の実態である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Discovery of candidate disease genes in ENU-induced mouse mutants by large-scale sequencing identifies a splice-site mutation in nucleoredoxin :2009

    • 著者名/発表者名
      Boles, et al.
    • 雑誌名

      PLoS Genetics VOL.5(電子版なので最初のページのみ)

      ページ: e1000759

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A coated vesicle-associated kinase of 104 kDa (CVAK104) induces lysosomal degradation of frizzled 5 (Fzd5).2009

    • 著者名/発表者名
      Terabayashi, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry VOL.284

      ページ: 26716-26714

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sufu recruits GSK3beta for efficient processing of Gli3.2009

    • 著者名/発表者名
      Kise, et al.
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications VOL.387

      ページ: 569-574

    • 査読あり
  • [学会発表] タンパク質の酸化修飾によるシグナル伝達の制御2009

    • 著者名/発表者名
      三木裕明、船戸洋祐、森中紹文
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2009-10-23
  • [備考]

    • URL

      http://www.protein.osaka-u.ac.jp/intra_signal/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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