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2011 年度 実績報告書

免疫系の恒常性維持および破綻機構の解明に基づく自己免疫疾患の治療法開発

研究課題

研究課題/領域番号 20679005
研究機関徳島大学

研究代表者

安友 康二  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30333511)

キーワード自己免疫疾患 / Notch / ゲノム解析
研究概要

自己免疫疾患は根本的治療法のない難病であり、自己免疫疾患の病因およびその治療法を開発することは社会的に急務の課題である。その課題克服のために、免疫系の活性化を調節する分子群ネットワーク機構を解明しその破綻機序を解明することは必須の方策である。また、自己免疫疾患の発症には遺伝的素因が深く関与しており、遺伝学的視点からの研究は原因解明に大きく貢献できると考えられる。本年度に得られた結果は以下に要約される。(1)Notchシグナルがどのように腸管の抗原提示細胞の分化を制御するかについて検討した結果、CX3CR1を高発現する細胞集団の分化にNotchシグナルが必須の役割を持つことを解明した。RBP-JがCD11cでのみ欠損するマウスではCX3CR1を高発現する細胞集団が選択的に減少していた。また、その細胞集団の分化にはNotch1とNotch2の両者が関与していることも明らかにした。(2)NotohシグナルはTリンパ球のメモリー細胞の維持にも必須の役割を持つこと明らかとした。メモリー細胞の維持にもNotch1とNotch2が寄与している事が明らかとなった。(3)RBP-JがCD4陽性細胞で欠損するマウスでは、腸管のIELの細胞数が顕著に低下していた。特にCD8αα細胞を発現するIELでの低下が著明であり、その結果からNotchシグナルは腸管免疫応答あるいは腸管の恒常性維持に寄与している事が考えられた。(4)家族性SLEのゲノム解析を実施した。まずは、SNPアレイを用いた連鎖解析およびホモ接合体マッピングで候補領域を数Mbまで狭小化する事ができた。今後は全エクソーム解析を実施し機能的変異を同定する研究を実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

免疫システムの恒常性維持におけうNotchシグナルの役割についての新たな知見が集積しており、研究は順調に進展している。また、SLEのゲノム解析も候補領域を同定することに成功しており、順調に進展しそいる。

今後の研究の推進方策

これまで得られてきた研究をさらに進展させ、来年度には論文の報告を目指す。研究計画の変更はない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A mutation in the immunoproteasome subunit PSMB8 causes autoinflammation and lipodystropby in humans2012

    • 著者名/発表者名
      Kitamura A
    • 雑誌名

      J Clin Invest

      巻: 121 ページ: 4150-4160

    • DOI

      10.1172/JCI58414

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Notch signaling regulates the development of a novel type of Thyl-expressing dendritic cell in the thymus2011

    • 著者名/発表者名
      Ishifune C
    • 雑誌名

      Eur J Immunol

      巻: 41 ページ: 1309-1320

    • DOI

      10.1002/eji.201041159

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://immunology.hosp.med.tokushima-u.ac.jp/immunology/system/top/index.php

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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