• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

高度な並行・並列組込みソフトウェアの検証法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20680001
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

青木 利晃  北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (20313702)

キーワードソフトウェア工学 / ソフトウェア開発効率化・安定化 / ディペンダブル・コンピューティング
研究概要

今年度は, 1. シングルCPU上で動作するリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)の検証実験, 及び, 2. マルチコアCPU上で動作するソフトウェアの検証実験を行った. 1のRTOSの検証実験では, 車載システム用のOSであるOSEK/VDXを対象とした. OSは様々な使われ方をするため, その使われ方のバリエーションをUMLにより整理して記述する. そして, その記述からモデル検査のための記述を複数自動生成するアルゴリズムを提案した. このアルゴリズムでは, 個々の使われ方毎に1つのモデル検査用記述を生成する. そのため, 検査するバリエーションが多くなると, 大量のモデル検査用記述が生成される. そこで, 現在, それらの記述を計算機クラスタなどを用いて検証する方法について検討を行っている. 2の検証実験では, Playstation 3に搭載されているCellプロセッサ上で動作するプログラムを対象とし, パフォーマンス要件をモデル検査ツールを用いて検証する実験を行った. Cellプロセッサでは, SPE, および, PPEと呼ばれる, 異る機能を持つコアが複数搭載され, それらが高速なバスで接続されている. このようなプロセッサ向けソフトウェアでは, 適切に処理を振り分け, バスの遅延を考慮し, 効果的に並行実行する必要がある. そこで, Cellプロセッサ上で並行実行させる仕組みを設計モデルとして記述し, モデル検査ツールを用いて, パフォーマンスの優劣を事前に評価する実験を行った. これらの実験により, 検証対象の外側, いわゆる, 環境のモデルが重要であることと, 複数のコアを使う場合, 機能要件よりは, パフォーマンス要件の方が重要であることがわかった, 今後, この2点に焦点を当て, 形式化を行う予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Detecting and Analyzing State Inconsistencies in Multi-task Software2009

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Aoki, Tadashi Sekiguchi, Masayuki Hirayania, and Tomoji Kishi
    • 学会等名
      IEEE International Symposium on International Symposium on Object-Oriented/Component/Service-oriented Real-Time Distributed Computing
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] Cプログラムの実行に基づいたモデル検査実験2008

    • 著者名/発表者名
      土肥雅俊, 青木利晃
    • 学会等名
      レフトウエア工学の基礎ワークショップ
    • 発表場所
      兵庫
    • 年月日
      2008-11-14
  • [学会発表] モデル検査によるリアルタイムオペレーティングシステムの設計検証2008

    • 著者名/発表者名
      青木利晃,山崎真吾
    • 学会等名
      組込みシステムシンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-31
  • [学会発表] Model Checking Multi-task Software on Real-time Operating Systems2008

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Aoki
    • 学会等名
      IEEE International Symposium on International Symposium on Object-Oriented/Component/Service-oriented Real-Time Distributed Computing
    • 発表場所
      フロリダ, アメリカ
    • 年月日
      2008-05-07
  • [図書] 近代科学社2008

    • 著者名/発表者名
      吉岡信和, 青木利晃, 田原康之
    • 総ページ数
      226
    • 出版者
      SPINによる設計モデル検証

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi