研究概要 |
本年度は,昨年度に作成した,「多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォームの基本設計」,「オントロジーに基づくコンテンツ管理モジュール」および「オントロジーに基づく知識の多次元的構造化システム」のプロトタイプを利用して,「プラットフォームの洗練と拡張」を行った.具体的には,以下の3項目について実施した. 1.プラットフォームの全体仕様の詳細化:昨年度に行った基本設計の結果をもとに,モジュール間のインターフェースや連携方法,利用するソフトウェア技術など,プラットフォームの全体仕様を実装レベルまで詳細化した. 2. 基本モジュールの拡張:1.の結果をもとに,新たな基本モジュールとして,情報アクセスのインデックスに用いる概念階層をオントロジーに基づいて動的に生成する「インデックス動的生成モジュール」,および,オントロジーに対する問い合わせ(クエリー)に対する応答を返す「検索クエリー応答モジュール」の開発した. 3. 知識の多次元的構造化システムの洗練とモジュール化:昨年度に試作したシステムを洗練すると共に,1.で作成した詳細仕様に沿ってモジュール化を行った.ここでは特に,異なる視点に基づく「複数の構造化された知識の関連性の明示化手法」や,構造化した知識の提示方法を目的に応じてカスタマイズする「柔軟な可視化」について拡張する.この際に,本システムが対象とするオントロジーの形式を,従来の「法造形式」に加えて,Semantic Webの標準言語として用いられているRDF(S)やOWLに拡張することも併せて検討した.
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