研究課題
若手研究(A)
ヒト生殖補助医療において、母子共にとって最大のリスクである多胎妊娠を防止するために「35歳未満の患者に対する初回の移植では1個に制限する」とのガイドラインが発表された。これにより、体外受精させた複数の受精卵から優良胚を一つだけ選択する(eSET)必要性が新たに生じている。私たちはこれまでに超高感度に局所弾性率を計測するマイクロタクタイルセンサー(MTS)を開発し、マウス卵子透明帯(ZP)の弾性率を世界で初めて計測して、ZP弾性が成熟、受精、発生に伴い細胞活性を反映してダイナミックに変化することを発見した。今後の重要な課題は、妊娠性の高い受精後早期の段階にZP弾性率と受精卵品質との相関を検討すると共に、実用的で安全な品質モニタリングシステムを開発することである。MTSによる評価手法をより安全で簡便に代替する方法として、光学的手法による卵子観察評価法(ZP厚、複屈折率、ラマン分光)も検討している。
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