近年、茶を用いた研究がさかんに行われ、胃癌の発症率を抑制したり、血中コレステロールを低下させたりする疫学的研究やそれらの結果を裏付ける分子メカニズムが詳細に検討され、科学的に茶の有効性が明らかとなりつつある。本研究においては、生体防御に関わる免疫応答、特に自然免疫系に対する影響について検討した。今回、IFN産生を増強する新たな分子を見いだした。この分子は、細胞内で核酸認識に重要な役割を担う分子であることが示唆される結果が得られた。今後、この分子メカニズムを明らかにし、カテキン摂取との関連性を検討し、疾患を予防またはコントロールする新たな標的分子としての可能性を検討していきたいと考える。
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