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2009 年度 実績報告書

生徒の紙への筆記を活用する学習支援システムの実践的検証

研究課題

研究課題/領域番号 20680036
研究機関九州工業大学

研究代表者

三浦 元喜  九州工業大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (00334053)

キーワード教育の情報化 / デジタルペン / 実世界指向 / 一般教室の拡張 / 学習環境
研究概要

デジタルペンという新たな「教具」によって実現される筆記活用型授業の有用性と可能性を追求しつつ,またその活動がもたらす学習者の学びに与える影響・効果を測るため実証実験を行っている.平成21年度は,前年度に引き続き,埼玉県の高校と青森県の小学校で実証実験を行った.また前年度に行ったグループインタビューの結果を分析し,システムの持つインタラクティブシステムとしての効用を明らかにした.具体的には,インタビュー時の音声データを全て書き起こし,Modified Grounded Theory Approachのプロセスに沿ってシステム利用に関する意識・行動・印象をボトムアップに概念化していった.その結果,教室内のインタラクション範囲の拡大,生の回答の開示,自分の状況の相対化という3つの要因が,失敗に対する差恥心,他人の状況への好奇心,競争心という3つの心的変化に影響し,振り返りや開示へのためらい,意欲・覚醒度の向上に寄与したことがわかった.本システム利用に伴い,演習過程の透明性が増加し,インタラクション範囲が拡大し,生徒は自分の置かれた状況を相対化しやすくなった.これらはポジティブに競争心の増大を引き起こした.その一方で,失敗に対する差恥心も呼び起こされることになった.これと他人の様子を伺いたいという思いは,振り返りや開示に対するためらい,意欲の増大へとつながった.これらのシステム導入時の授業活動を「舞台化」のアナロジーで捉えることにより,システムがもたらすインタラクションの特性を的確に表現することができた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] オブジェクト指向言語における変数とデータの関係を理解するためのワークベンチ2009

    • 著者名/発表者名
      三浦元喜
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌 50

      ページ: 2396-2408

    • 査読あり
  • [学会発表] Practicing on Stage:デジタルペンシステムによる授業過程の見える化とインタラクションの増加2010

    • 著者名/発表者名
      杉原太郎
    • 学会等名
      情報処理学会インタラクション2010シンポジウム
    • 発表場所
      学術総合センター/-橋記念講堂
    • 年月日
      2010-03-02
  • [学会発表] 無線デジタルペンが可能にする新しい授業のかたら2009

    • 著者名/発表者名
      三浦元喜
    • 学会等名
      日本教育工学会 第25回全国大会(課題研究)
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2009-09-21
  • [学会発表] 教室の中舞台:デジタルペンを用いた双方向型授業の提案2009

    • 著者名/発表者名
      杉原太郎
    • 学会等名
      情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会
    • 発表場所
      石川県文教会館
    • 年月日
      2009-05-15
  • [備考]

    • URL

      http://ist.mns.kyutech.ac.jp./miura/atn/index-j.php

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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