カチオン性を有するマグネタイトナノ粒子と、アニオン性を有するシリカ粒子間の静電相互作用を利用することで、単分散な磁性シリカ複合粒子を合成した。カチオン性のマグネタイトナノ粒子は、4級アンモニウム基を有するシランカップリング剤で同ナノ粒子を表面修飾することにより調製した。一方、単分散なシリカ粒子は、シリコンアルコキシド重合により合成した。極性の異なるマグネタイトナノ粒子とシリカ粒子をヘテロ凝集させることで、飽和磁化6.7emu/gの単分散な磁性シリカ複合粒子を合成することに成功した。さらに、静電ヘテロ凝集の過程では、アニオン性シリカ粒子の表面積を調整することで、磁性シリカ複合粒子の粒径を100nm程度まで微小化できることを明らかにした。 引き続き、ソープフリー乳化重合により磁性シリカ粒子をポリメタクリル酸メチル(PMMAA)で被覆することを検討した。このPMMAA被覆するための重合では、重合性シランカップリング剤メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを重合系に共存させ、被覆するPMMA層に架橋点を導入した。この重合により、磁性シリカ粒子の単分散性を損なうことなく、磁性シリカ粒子を架橋PMMA層で被覆したコアーシェル型磁性シリカーPMMA粒子を合成した。さらに、この磁性シリカーPMMA粒子存在下での2段階目のソープフリー乳化重合により、コアーシェル型粒子からポリスチレン相を異方的に突出させ、磁気応答性雪だるま粒子を合成することに成功した。
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