研究概要 |
近年,東海・東南海・南海地震や地球温暖化に伴う集中豪雨など,大規模災害の発生が危惧される中,"過去の経験や教訓"を最大限生かし,減災に向けた行政,企業,NPOなどの災害対応力を向上させることが急務である.しかしながら,災害対応に関わる経験や情報を収集・整理し,知恵や教訓として活用する仕組みが存在せず,また,人づての対応業務の引き継ぎでは,部署の異動も相まって持続性に乏しく,過去の教訓を次の大規模災害に生かすことを困難にしてきた. 本研究では,過去の災害対応から得た経験や情報を"災害対応ナレッジデータベース(Knowledge Database for Disaster Management : KDDM)"として一元的に集約し,国や県,市区町村,企業,NPOなどが利活用できるシステムを構築する.さらに,KDDMを用いた実践例として,過去の災害教訓に基づき,平常時に行われる防災研修のための教材を作成し,自治体への導入に展開するものである.
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