西アフリカのサヘル(サハラ砂漠の南縁)地域では、土地の植物生産力が低下する砂漠化問題が深刻である。一方、サヘル地域の各都市においては人口が集積し、都市内部に廃棄されたゴミや屎尿が蓄積している。農村の砂漠化と都市の富栄養化が同時に進行しているという着想のもと、本研究ではサヘル地域における砂漠化防止対策として都市の生ゴミを利用する発想・技術と、都市と農村の間の物質循環サイクルを構築し、西アフリカにおける農村の砂漠化防止と食料自給の達成、都市のゴミ・衛生問題を解決することを目的とする。この目的を達成するうえで、都市ゴミに混入する可能性のある有害金属の含有量を分析することによって、都市の生ゴミを砂漠化防止対策として利用するうえでの安全性を検証するとともに、砂漠化防止対策の安全性を高める方策を検討していく。
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