研究課題
本研究は京都学派の根本的概念(統一、無、自己)を探究した上で、とくに西田哲学と中国哲学との結び付きを明らかにした。一方で、西田哲学における中国哲学の伝統的な思想(誠、有、場所)の働きを暴露した。他方では、中国哲学に対する西田の哲学的批判の重要さを示した。その結果、西洋哲学と中国哲学と日本哲学の特色を比較し表した。また、西田幾多郎の「経験科学」と「図式的説明」という論文の仏語訳は、予定通り出版された(研究計画・方法欄の(6)を参照)。この著作は、日本哲学における科学についての論考の代表的なものとして、フランスの哲学界に日本の科学哲学を紹介するものとなることを期待する。以上のリサーチ結果内容のもう一つの重要な著作は出版予定である。初めてヨーロッパで日本哲学を体系的に紹介する作品がパリのヴラン社(J.Vrin)で2011年中に出版予定である。Philosophie japonaise : textes cles(『日本哲学の鍵-テクスト』、Dalissier, M.・永井晋・杉村靖彦編(研究計画・方法欄の(14)を参照)。本研究を施行するため、蔵書を購入し社会へ発言する場として、多言語での論文を作成した。
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国際シンポジウム2010「東アジアの近代と文化形成」同志社大学大学院文学研究科(2010年11月/20-21日),報告集
ページ: 79-86
ページ: 231-236
Philosophes japonais contemporains, sous la direction de Jacynthe Tremblay, Presses de l'Universite de Montreal
ページ: 109-123
Japan Review Journal of the International Research Center for Japanese Studies
巻: no.22 ページ: 137-170
西田哲学会年報
巻: 第7号 ページ: 119-140