本研究は、ネットワークサービスを対象に、その特性を考慮したスイッチングコスト(サービス購入先を変更することで生じる様々な費用)を計測することを目的としている。アンケート調査データ等から、様々なレベルでの通信サービス、コンテンツ利用のスイッチングコストを計測し、また、利用のみならずサービスが維持されなくなるという意味での状況変化に対するコストの計測を行った。分析の結果、従来型の固定電話による通話サービスから、新しいソーシャルネットワークに至るまで、様々な市場におけるスイッチングコストが確認され、我が国の通信市場の規制・競争政策に対し多くの知見が得られた。
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