平成21年度はターゲットを東欧および韓国とし、ボスニアとチェコにおけるコミュニティ・スクールを訪れ、政策や教育運動の概要を把握することにつとめた。 ボスニアでは社会主義体制下から、政治的な変貌をとげ、さらには内戦の経験から、コミュニティ・スクールが、市民活動の再興とむすびついている。そこでは民主的な社会のありかたは、市民による社会問題の解決だととらえられており、それらの拠点として、コミュニティセンターやコミュニティ・スクールが貢献している姿がかいまみれた。 他方、チェコではコミュニティ・スクールが、保護者への学校関与を促進するオープン/スクールとしてとらえられており、いくつかの試みは市民活動の活力を導入するものであった。 おとなり韓国では、貧困地域における学校に福祉教員が派遣され、福祉教員を中心にコミュニティ開発につながるさまざまな活動が組織されていた。予算規模も大きく、活動の質も高かった。
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