(1)ダイヤモンドライクカーボン(DLC)に代表されるアモルファス炭素膜は、一般に、プラズマプロセスで形成され、すでに機械部品のコーティングなど産業面で盛んに応用されている。しかし、実際にはプラズマプロセスを制御できず、製品にはばらつきが発生し、実用化が進まないものさえある。この原因として、これまでプラズマプロセスの物理・化学的側面を十分に明らかにされてこなかったことが挙げられる。そこで、「プラズマプロセスによるアモルファス炭素膜の成長メカニズムを明らかにした上で、時々刻々変化する反応性プラズマプロセスを制御する方法を世界に先駆けて提示する」ことが目的である。 (2)プラズマ中でも表面およびその近傍での反応が計測可能な多重内部反射型赤外吸収分光法を備えた実験装置を構築する。この装置には、気相診断もできるように、発光分光などの気相診断もできるようにする。 (3)プラズマ中およびプラズマ-固体表面の相互作用について分光法を用いて計測する。 (4)膜質を様々などを用いて解析し、プラズマ条件との関係を調べる。
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