研究課題
若手研究(A)
我々は絶緑体試料にも適用可能な原子レベル表面観察手法である非接触原子間力顕微鏡(NC-AFM)と放射光X線の組み合わせによる、元素選択性を有する走査プローブ顕微鏡、X 線支援原子間力顕微鏡法(XANAM : X-ray Aided Noncontact Atomic ForceMicroscopy)の開発を行ってきた。我々はこれまでに(若手研究B(No.16750057),平成16-17年度等)、結合性あるいは反結合性軌道にX線で内殻の電子をたたき上げることで、NC-AFM探針と試料表面間の原子間力をコントロールしようとすると、試料のX線吸収端エネルギーでのみ、NC-AFM 探針と試料間で原子間力の変化が生じる事を見出した。XANAMはこの現象を利用して、探針直下の元素種を識別し、2次元に元素マッピングを実現する手法である。一方で現有装置は原理実証を目的とした安価な装置である。そこで本研究では、試料調製機構、およびAFMプローブを改良して力場相互作用検出を高精度・高感度化し、空間分解能を向上させることを目的として実験を進めてきた。以上の改良により、表面の原子レベル化学マッピングが可能なXANAM法を確立することで、局所元素分析観察からナノデバイスへの応用展開が期待している。
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