研究概要 |
高融点材料であるTi粉末を加熱せず室温の環境下で固化成形するシステムおよび装置を構築した。 (1) 成形プロセスにおける粉末の変形挙動解析 : 十分な強度を有する試料を作製するために、固化成形プロセスにおける金属粉末(Ti粉末等)の動的な変形挙動解析(FEM解析 : CATIA, Deform, FLUENTを使用)を行い、製造プロセスの最適化を図った。FEM解析では、ツールの形状、金型形状、ツールの回転数などの諸条件を入力し、その製造プロセスのシミュレーションを行った。 (2) 常温圧縮回転せん断法を用いた装置の開発 : FEM解析によって得られた製造プロセスの最適条件を十分発揮できる装置を開発した。モーター、金型、ツール、制御装置等を組み合わせて装置を開発した。 (3) 常温圧縮回転せん断法による成形 : FEM解析によって得られた製造プロセス最適化データによって製造された常温圧縮回転せん断装置を用いて、ツールの回転速度および荷重等の加工条件を変化させ試料を作製した。 (4) 評価・解析 : 作製した試料の材料強度評価、組織評価を行った。材料強度評価では、ビッカース硬さ試験機を用いたビッカース硬さ試験、密度測定機を用いた相対密度測定を行った。組織評価には、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、X線解析装置、デジタルマイクロスコープを用いた表面・内部組織・集合組織観察を行った。
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