| 研究概要 |
本年度においては, 流体中を浮遊する微小液滴および微細気泡等の分散粒子群によレーザ光の単純な散乱についてその詳細を数値シミュレーショシおよび検証実験により解析, 比較検討した. 開発したレーザ干渉縞撮影法の高速化, 高繰り返し化により, 定常現象, 定点観察に限定され行われて来た分散性二相流の実験的解析に新たな計測ツールの提供し, 数値シミュレーションモデリングに必須となる多次元時系列データの取得が初めて可能となった. 高速現象の解析が実現し, 時々刻々とダイナミックに変化する分散粒子径, 空間数密度, 速度ベクトル分布等を時間凍結かつ時系列して測定するシステムの構築および実証テストを充分に行い, 次年度以降の物理現象の解析への準備を盤石とした. 波長と分散粒子径パラメータを増大させ, マイクロサイズの液滴・超微小気泡流れに適用, 速度と径の同時計測により分散相に関するデータ解析を行った. 本研究により開発した装置により, 数マイクロメートル以下の直径を有する気泡固有の特徴である溶解促進現象が初めて顕著かつ詳細に観察され, 干渉画像に寄与する反射と屈折の二光波の強度比を適切に制御することにより, 鮮明度の高い干渉縞が得られるよう調整を行った. 完成した分散性粒子のラグランジ非定常イメージング手法を用い, 相変化を伴う移動現象の動的センシングについては、高繰り返しパルスレーザ装置を用い, 作成した試験流動場を用いて, 大容量の連続高解像度画像を取得, 並列化した画像解析ソフトエアの最適化を併せて行った. 本年度は受光装置の時間分解能を要求しない設計とし, 流動中を運動する微細球体による散乱パタン計測の基本原理を確認した.
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