研究課題
人間にとって安全で豊かな生活を支援し、生活に伴うエネルギー消費削減を実現するためには、人間も含む分散システムの間に感覚情報を統合したリアルタイムネットワークの構築が必要不可欠である。本研究では、実際に空間的移動を伴わなくてもシステムが授受すべきサービスを遅延なく実現する人間支援空間基盤を構築することを目的としており、本年度において次のような研究実績を得ることができた。1. 高効率ハプティックエネルギー変換技術に関する基本設計ハプティックエネルギー変換を高効率に実現するには、広帯域かつ低遅延な制御系・通信系が必要であるために、FPGAおよびDSPにより実装した専用ハードウェアを用いて制御演算処理を高速化するための基本設計を行った。専用ハードウェアを構築することにより、無駄なプロトコル変換部を省くことができ処理遅延を低減することが可能であるため、制御演算の並列度の向上によりハプティックデバイスが多自由度化した際の感覚フィードバック性能向上への道を拓いた。2. 広帯域アクチュエーション技術に関する基本設計ハプティックエネルギー変換器に基づき、人間および環境からのハプティックエネルギーを抽出・再現するための広帯域アクチュエーション技術の基本設計を行った。この広帯域アクチュエーション技術を導入したハプティックエネルギー変換プラットフォームは、モーションコピー理論に基づき人間の動作を効率よく抽出し・ディジタル保存・再生することが可能であることを明らかにした。上記の研究成果は3件の査読付き論文に結実するとともに、5件の学会発表を行い、成果の普及に努めた。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) 備考 (2件)
電気学会産業応用部門誌 Vol.129-D, No.2
ページ: 136-143
SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration Vol.1, No.6
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The 34th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society, IECON '08-ORLANDO
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http://www.katsura.sd.keio.ac.jp/
http://www.katsura.sd.keio.ac.jp/projects/wakatea20.html