研究概要 |
磁性金属(Fe, Co)金属内包カーボンナノカプセルならびにFe-Pt-Cナノコンポジットの作製 エタノール溶液中で、FeならびにCo金属のアノード電極を用いてアークプラズマ実験を行い、磁性金属(Fe, Co)金属内包カーボンナノカプセルを作製した。FeならびにCoの場合、炭化物内包のカーボンナノカプセルが生成し、その後の熱処理で炭化物が分解して金属内包カーボンナノカプセルが得られる。本年度では、これらのカーボンナノカプセルの効率的な作製条件(電圧、電流、電極間距離の精密自動制御)を確立し、作製した試料をその後の精製実験に供した。また、Fe-Pt合金のアノード電極を用いて同様の実験を行い、Fe-Pt-Cナノコンポジットの作製も行い、TEMならびにSEMで形態評価、XRDで結晶構造解析を行った。試料振動型磁力計VSMで磁性の評価も行った。 カーボンナノカプセルの精製・分粒方法の確立 混入アモルファスカーボンを過酸化水素水で酸化除去する方法を確立した。30wt%過酸化水素水中で粉末試料を24〜48時間(90℃)保持することにより、大半のアモルファスカーボンを除去できることを確認した。さらに、磁気選別を行い、残留したグラファイト粒子を分離した。その後、炭化鉄内包カーボンナノカプセルの分粒を、遠心分離機を用いて行い、100〜200nmの精製カーボンナノカプセルを分粒する条件を確立した。 プラズマ特性ならびに反応機構の解明 デジタルオシロスコープを用いてプラズマの電流一電圧特性を測定した。また、高速度カメラを用いて、キャビテーション場におけるアークプラズマの発光挙動の観察を試みた。
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