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2008 年度 実績報告書

超臨界二酸化炭素中での分散染料の溶解度およびポリマー中への拡散係数

研究課題

研究課題/領域番号 20686052
研究機関金沢大学

研究代表者

東 秀憲  金沢大学, 自然システム学系, 助教 (40294889)

キーワード超臨界二酸化炭素 / 分散染料 / 溶解度 / 拡散係数 / 分子動力学法 / 固液平衡
研究概要

近年, 環境調和型プロセスとして, 超臨界流体を用いた新規プロセスの開発が期待されている. 中でも, 超臨界二酸化炭素を用いた超臨界染色プロセスは, 環境およびエネルギーの両面から, 実用化への期待が大きい. 本研究では, 超臨界染色プロセスの開発のために必要な超臨界二酸化炭素の溶媒特性およびポリマーフィルムへの物質移動現象の解明を目的とし, (1) 超臨界二酸化炭素に対する分散染料の溶解度, (2) 超臨界二酸化炭素雰囲気下での, 分散染料のポリマーフィルムへの拡散係数, (3) 分子シミュレーションによる溶解度, 拡散係数の計算に関する検討を行っている.
本年度は, ポリマー中への二酸化炭素および染料分子の拡散に関する知見を得るための予備実験として, 主に分子動力学法を用いて, 超臨界二酸化炭素および超臨界二酸化炭素中での溶質の拡散係数の計算を行った. 二酸化炭素分子には, 炭素および酸素分子の3つのサイトで構成されるEPM2モデルを採用し, NVTアンサンブル分子動力学法により, 超臨界状態での自己拡散係数の計算を行った. また, 溶質としてナフタレン分子を1個入れた計算も行い, 超臨界二酸化炭素中での溶質の拡散係数の計算を行った. ナフタレン分子は単サイトモデルから全原子モデルまで, 4つのモデルを適用して計算を行い, 拡散係数におよぼす分子モデルの影響について検討した.
さらに, 既存の装置において超臨界二酸化炭素に対する分散染料の溶解度および超臨界二酸化炭素中でのポリエチレンテレフタレートへの分散染料の拡散係数の測定を行うとともに, 新たに分光法による超臨界二酸化炭素中での溶質濃度測定装置の作成を進めている. また, 得られた溶解度データは, 3次状態方程式を適用してモデリングを行った. なお, 今後, 混合染料に関する溶解度の知見を得る必要があると考えられるため, DSCによる混合染料の固液平衡の測定を進めている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Calculation of Diffusion Coefficient for Supercritical Carbon Dioxide and Carbon Dioxide + Naphthalene System by Molecular Dynamics Simulation Applied EPM2 Model2008

    • 著者名/発表者名
      東秀憲
    • 学会等名
      2008 Taiwan/Korea/Japan ChE Conference and 55th TwI ChE Annual Conference
    • 発表場所
      台北
    • 年月日
      2008-11-22
  • [学会発表] EPM2モデルを適用した分子動力学法による超臨界二酸化炭素の自己拡散係数の計2008

    • 著者名/発表者名
      東秀憲
    • 学会等名
      化学工学会第40回秋季大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2008-09-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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