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2009 年度 実績報告書

マイクロチャネルを用いた高温高圧水溶液の全自動ph測定システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20686053
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

陶 究  独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 研究員 (60333845)

キーワード高温高圧水 / pH / マイクロチャネル / 水素イオン活量 / 解離定数
研究概要

高温高圧水とマイクロ空間の利用は、環境調和型の高結晶性金属酸化物のナノ粒子の製造を可能とする。産業化において、所望の粒径や結晶構造等を有するナノ粒子を設計するためには、金属酸化物の溶解度を支配するpHが重要な物性である。しかし、高温高圧という苛酷環境における水溶液のpH測定装置の開発は、温度圧力の厳密制御、耐食、耐温、耐圧、絶縁等の面で課題を多く残している。本研究では、マイクロチャネルを有する新規な構造のpH測定用電気化学セルを開発するとともに、pHを全自動で測定するための汎用的かつ先駆的な測定システムの開発を最大の目的としている。
本年度は、昨年度開発した高耐食性高温高圧用電気化学セルを用いて測定を開始した。なお、溶液供給ポンプの接液部の腐食が問題となったため、当該部の改良(Ti化)を実施した。また、測定の自動化のため、圧力調整弁およびポンプを外部制御対応に改良し、実際に制御方法についても検討を開始した。並行して、セル本体について、温度、圧力、セル内滞在時間のさらなる厳密制御を目指し、電気化学セル自体の小型化およびマイクロチャネルの利用について検討し、次年度(最終年度)に向けた改良型測定セル作製の指針を整理した。さらに、各種カルボン酸水溶液のpH測定を実施し、各温度圧力で解離定数を決定した。解離定数の温度圧力依存性について解析した結果、カルボキシラートイオンなどのイオンの溶媒和自由エネルギーの変化をBornの理論に基づき評価することで、その傾向を表現できることを見出した。これは、高温高圧下での解離定数の推算モデルの提案につながる重要な知見と考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高温高圧水溶液環境での物性測定の現状2009

    • 著者名/発表者名
      陶究
    • 学会等名
      第168回腐食防食シンポジウム
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京)(招待講演)
    • 年月日
      2009-12-17
  • [学会発表] Potentiometric pH Measurements in Aqueous Solutions of Carboxylic Acids Under High-Temperature and High-Pressure Conditions2009

    • 著者名/発表者名
      Kiwamu Sue, Yoshihiro Takebayashi, Satoshi Yoda, Takeshi Furuya, Toshihiko Hiaki
    • 学会等名
      2009 AIChE Annual Meeting
    • 発表場所
      Gaylord Opryland Hotel(米国テネシー州ナシュビル)
    • 年月日
      2009-11-11

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公開日: 2012-07-19  

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