エンドサイトーシスにおける小胞形成機構の構造的基盤

2010 年度 自己評価報告書

• 研究課題/領域番号: 20687006
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 構造生物化学
• 研究機関: 九州大学 (2011); 独立行政法人理化学研究所 (2008-2010)
• 研究代表者: 嶋田 睦 独立行政法人理化学研究所, 生命系放射光利用システム開発ユニット, 研究員 (70391977)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: X線結晶構造解析 / エンドサイトーシス / 脂質膜 / 細胞内シグナル伝達 / GTP結合タンパク質 / アクチン細胞骨格

研究概要

近年のX線結晶構造解析の進展により,これまで構造解析の適用の比較的遅れていた細胞生物学的現象においても,その原子分解能レベルでの機構解明が進展しつつある.それらの細胞生物学的現象の一つに,真核細胞が外部から細胞内に物質を取り込む仕組みであるエンドサイトーシスがある.エンドサイトーシスは,細胞表層受容体の内在化や体細胞における栄養摂取などの基本生命現象において重要な役割を果たしている.エンドサイトーシスの進行には,複数の可溶性タンパク質が関与しているが,その機能発現機構の詳細には不明な点も多い.本研究は,真核細胞のエンドサイトーシス過程における小胞形成機構に着目し,関連タンパク質の構造機能解析を行い,ダイナミックな小胞形成機構の一端を解明することを目的とする.

研究成果

• [雑誌論文] Mapping of the basic amino-acid residues responsible for tubulation and cellular protrusion by the EFC/F-BAR domain of pacsin2/Syndapin II (2010)
  • 著者名/発表者名: Atsushi Shimada, Kazunori Takano, Mikako Shirouzu, Kyoko Hanawa-Suetsugu, Takaho Terada, Kiminori Toyooka, Takashi Umehara, Masaki Yamamoto, Shigeyuki Yokoyama, Shiro Suetsugu
  • 雑誌名: FEBS Letters 584巻 ページ: 1111-1118
  • 査読あり
• [学会発表] BARドメインスーパーファミリータンパク質による脂質膜変形機構の構造的基盤 (2011)
  • 著者名/発表者名: 嶋田睦,山本雅貴,横山茂之
  • 学会等名: 大阪大学蛋白質研究所セミナー細胞表面受容体と細胞内輸送
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2011-01-13
• [学会発表] EFC/F-BARドメインタンパク質の構造 機能と制御 (2009)
  • 著者名/発表者名: 嶋田睦, 寺田貴帆, 白水美香子, 山本雅貴, 永山國昭, 末次志郎, 竹縄忠臣, 横山茂之
  • 学会等名: 日本生物物理学会第47回年会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 20091030-20091101
• [学会発表] Cdc42-interacting protein4(CIP4)によるCdc42認識機構の構造的基盤 (2008)
  • 著者名/発表者名: 嶋田睦, 外山光俊, 寺田貴帆, 田仲昭子, 菅野純夫, 白水美香子, 山本雅貴, 末次志郎, 竹縄忠臣, 横山茂之
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会(BMB2008)
  • 年月日: 20081209-20081212