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2011 年度 実績報告書

情動的ストレス状況下において「花」が人にもたらす生理的・神経科学的効果

研究課題

研究課題/領域番号 20688001
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

望月 寛子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 花き研究所・花き研究領域, 主任研究員 (60450318)

キーワード花き / ストレス軽減 / 介護うつ / 達成感 / メンタルヘルス / やる気スコア / GHQ
研究概要

【目的】
平成20から22年度の検証によって、ストレスによる交感神経系の過活動は花の写真を見ることで効率的に抑制されることが示された。ストレスを受けて上昇していた被験者の扁桃体の過活動は花の写真を見ることによって効率的に低下し、血圧やストレスホルモン(コルチゾール)も低下した。本年度は花のもつストレス軽減効果を日常生活で検証するために、介護や闘病などで慢性的なストレスを感じている患者および家族に生花を提供し、メンタルヘルスへの影響を検証した。
【方法】
脳卒中や外傷性脳損傷患者を対象に季節の生花を用いたフラワーアレンジメントを実施し、自ら製作したアレンジメントを自宅に飾る群((1))と、生花の代わりに木棒で創作活動を行った群((2))において、介入の前後1週間における患者の気力(やる気スコア)と患者家族のメンタルヘルス(一般精神健康質問紙:GHQ)を用いて調査した。
【結果とまとめ】
患者に実施したやる気スコアでは(1)群において有意に得点が低下して無気力感が低減したが(P<0.05)、(2)群では得点の有意な変化は認められなかった。家族に実施したGHQでは(1)群の得点は実施前に比べ実施後に有意に低下したのに対し(P<0.05)、(2)群では有意な変化を示さなかった。本研究の結果より、生花を病院や施設で利用し、また家庭に飾ることによって患者の意欲を増大し、家族の心理的ストレスを低減することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 主要切り花品目の異なる季節における花持ちの調査2011

    • 著者名/発表者名
      市村一雄、湯本弘子、渋谷健市、望月寛子
    • 雑誌名

      花き研究所研究報告

      巻: 11 ページ: 49-65

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 花と緑が人の心、身体、脳に及ぼす効果とその利用法2011

    • 著者名/発表者名
      望月寛子
    • 雑誌名

      農業および園芸

      巻: 86 ページ: 628-630

  • [学会発表] 黄色ユリ花弁の老化に伴う花色変化と観賞価値2011

    • 著者名/発表者名
      望月寛子、岸本早苗、和田有史、増田知尋、市村一雄
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山)
    • 年月日
      2011-09-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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