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2008 年度 実績報告書

共生変異体を用いたマメ科植物の共生的リン酸獲得機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20688004
研究機関信州大学

研究代表者

齋藤 勝晴  信州大学, 農学部, 准教授 (40444244)

キーワードアーバスキュラー菌根 / ポリリン酸 / ミヤコグサ / 酸性ホスファターゼ / 電子顕微鏡 / リン酸 / 共生 / 樹枝状体
研究概要

アーバスキュラー菌根のリン酸獲得機構の分子メカニズムを解明するために、以下の研究を行った。1. マメ科モデル植物ミヤコグサにおける菌根効果. ミヤコグサの生育に対する菌根菌(Glomus intraradices)の効果を確かめるため、低リン条件(50μMリン酸)でミヤコグサ(Lotus japonicus Gifu)を栽培し、菌根菌接種個体と非接種個体の乾燥重量とリン含有量を比較した。菌根菌接種個体は非接種個体に比べ乾燥重量で約2〜4倍、リン含有量で約5〜12倍の高い値を示し、ミヤコグサは高い菌根反応性を示すことが明らかとなった。今後は、共生変異体の菌根反応性を検証する予定である。2. 菌根におけるポリリン酸局在. リン酸の貯蔵・輸送形態であるポリリン酸の局在をポリリン酸分解酵素のポリリン酸に対する親和性を利用し、菌根で検出した。ポリリン酸ラベルの多くは内生菌糸やのう状体の細胞壁に局在していた。また、ポリリン酸ラベルは菌根菌の細胞質や液胞内にも観察された。今回使用した方法では、菌根で観察されるポリリン酸ラベルが非常に少なかった。今後は、ポリリン酸の検出感度を高めるため、手法の修正を行う予定である。3. 菌根依存的酸性ホスファターゼ遺伝子の検出. ミヤコグサ菌根と非菌根から抽出したタンパク質を電気泳動し、酸性ホスファターゼの活性染色を行った。菌根から活性の高いバンドが複数検出され、ミヤコグサにおいて菌根依存的酸性ホスファターゼの存在が示唆された。かずさDNA研究所で公開されているミヤコグサゲノムデータベースをもとにpurple acid phosphatase (PAP)遺伝子の検索を行い、系統解析から発現解析の候補となる5つのPAP遺伝子を選び出した。今後、菌根と非菌根からRNAを抽出し発現解析を行うことで、菌根依存的酸性ホスファターゼ遺伝子の同定を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 共生その2菌根菌2008

    • 著者名/発表者名
      齋藤勝晴
    • 雑誌名

      日本土壌肥料科学雑誌 79

      ページ: 555-557

  • [図書] 「共生の生態学」第8章アーバスキュラー菌根共生から根粒共生系への進化2008

    • 著者名/発表者名
      斎藤勝晴・川口正代司
    • 総ページ数
      237-260
    • 出版者
      文一総合出版
  • [図書] 「共生の生態学」コラム3アーバスキュラー菌根以外の菌根2008

    • 著者名/発表者名
      斎藤勝晴・州口正代司
    • 総ページ数
      261-263
    • 出版者
      文一総合出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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