• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

口腔前癌病変における細胞老化の誘導メカニズムとその発癌防御機構としての役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20689035
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

今井 暁子 (高橋 暁子)  (財)癌研究会, 癌研究所がん生物部, 研究員 (60380052)

キーワード細胞老化 / 癌 / p16^<INK4a>
研究概要

細胞老化は発癌の危険性のあるさまざまなストレスに対して、異常細胞の増殖を阻止するために働く重要な癌抑制機構であることが明らかになってきた。しかし細胞老化の作用と機序ならびにその生体内での役割に関しては未だ不明な点が多い。そこで細胞老化のマーカーとしても知られているCDKインヒビターp16^<INK4a>遺伝子の発現パターンをリアルタイムに解析することがてきるp16^<INK4a>可視化マウスを作製し、皮膚化学発癌実験を行うことでp16^<INK4a>遺伝子の発現動態およびその誘導機構を解析した。その結果、ras遺伝子の変異によるp16^<INK4a>遺伝子の発現は、etsなどの転写因子の活性化とDNMT1によるヒストンメチル化のバランスによって制御されることを明らかにした(J.Cell Biol., 2009)。さらに、DNAメチル化酵素であるDNMT1がいかにしてヒストンのメチル化を制御しているのかという点に着目し解析を行った結果、DNMT1の発現レベルの低下が引き金となり、ヒストンメチル化に関わるいくつかの蛋白が細胞老化で特異的に分解されるという知見を得た。
また、温度感受性型SV40 large-T抗原により不死化させたヒト細胞株を用いたマイクロアレイ解析の結果から細胞老化の誘導や維持に関わる因子の候補を得たので、それらの遺伝子の発現解析や機能解析を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Real-time in vivo imaging of p16gene expression : a new approach to study senescence stress signaling in living animals2010

    • 著者名/発表者名
      Naoko Ohtani et.al.
    • 雑誌名

      Cell Div. 5

      ページ: 1-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Real-time in vivo imaging of p16^<Ink4a> reveals crosstalk with p532009

    • 著者名/発表者名
      Kimi Yamakoshi et.al.
    • 雑誌名

      J.Cell Biol. 186

      ページ: 393-407

    • 査読あり
  • [学会発表] Genomic instability in cellular senescence promotes malignant transformation2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Imai et.al.
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-12-04
  • [学会発表] The role of cellular senescence in promotion of tumorigenesis2009

    • 著者名/発表者名
      Akiko Takahashi et.al.
    • 学会等名
      第68回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-10-03
  • [図書] がん分子標的治療研究 実践マニュアル2009

    • 著者名/発表者名
      高橋暁子
    • 総ページ数
      84-91
    • 出版者
      金芳堂
  • [備考]

    • URL

      http://www.jfcr.or.jp/tci/canbio/publication/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi