• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ネットワークの信頼性向上のためのアルゴリズム設計とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20700002
研究機関小樽商科大学

研究代表者

石井 利昌  小樽商科大学, 商学部, 准教授 (30324487)

キーワード組合せ最適化 / アルゴリズム / ネットワーク設計 / グラフ理論 / 距離制約付きラベリング / グラフの直径
研究概要

本研究では,主に高信頼性を有するネットワーク設計問題を対象に,効率的なアルゴリズムの構築という立場から研究を推し進め,さらに離散最適化問題としての一般化を図ることを目的とする.本年度得られた主な結果は以下の通りである.
1.無向グラフG=(V,E)と非負整数kが与えられたとき,最小本数の辺を加えてGの直径をk以下にする問題は,直径要求をもつグラフ増大問題と呼ばれ,通信遅延を考慮したネットワーク設計問題の一つである.この問題に対し,Gが外平面的グラフのとき多項式時間で定数倍近似可能であることをはじめて示した.また,Gの仮定を部分2-木と拡張した場合でも,左が偶数であれば定数倍近似可能であることを示した.
2.グラフGの(p,q)-全ラベリングとは,Gの点と辺への0からkまでの整数値の割り当てであり,点とそれに接続する辺の間ではp以上,隣り合う2点間または2辺間ではq以上の差があるもののことをいう.Gが与えられたとき,kが最小である(p,q)-全ラベリングを求める問題を(p,q)-全ラベリング問題という.この問題は,無線通信ネットワーク設計に応用がある.この問題に対し,Gが2-退化的グラフの場合,k≦p+(Δ+1)qが成り立ち,特に,p=q=1のときk≦Δ+1であることを示した.ただし,ΔはGの最大次数である.これは,2-退化的グラフの場合,2002年に提示されたHavetとYuの予想が成り立つことを示したものである.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The (p,q)-total labeling problem for trees2012

    • 著者名/発表者名
      Toru Hasunuma
    • 雑誌名

      Discrete Mathematics

      巻: 312 ページ: 1407-1420

    • DOI

      10.1016/j.disc.2012.01.007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Augmenting outerplanar graphs to meet diameter requirements2012

    • 著者名/発表者名
      Toshimasa Ishii
    • 雑誌名

      Proceedings of the 18^<th> Computing Theory : The A ustralian Theory Symposium

      ページ: 123-132

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A tight upper bound on the (2,1)-total labeling number of outerplanar graphs

    • 著者名/発表者名
      Toru Hasunuma
    • 雑誌名

      Journal of Discrete Algorithms

      巻: (掲載決定済)

    • DOI

      10.1016/j.jda.2011.12.020

    • 査読あり
  • [図書] 数理工学事典2011

    • 著者名/発表者名
      茨木俊秀
    • 総ページ数
      450-458
    • 出版者
      朝倉書店
  • [備考]

    • URL

      http://www.otaru-uc.ac.jp/~ishii/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi