研究概要 |
本年度は,コンテクストアウェアサービス実現のための前年度までの成果を利用し,下記の実現を図った. (1)サービス提供内容の定義と他機器及びセンサに与える影響の分析 昨年度に継続して,センサフレームワークの影響波及解析を行う.コンテクストアウェアサービスにおいて実行される振る舞いは,サービスによって大きく異なる.本研究課題では,振る舞いの対象をAPI呼び出しによる家電等の機器操作やソフトウェア機能の実行とし,そのモデル化を行う.また,機器操作を実行した場合,その実行結果がセンサに影響を与え,他のサービスのトリガとなることが考えられる.この段階ではその影響の度合いの分類と分類ごとの対策手法の検討と提案を行う.本年度では,前年度で分析した影響分類を実際に実装し,評価・検討を行う. (2)全構成要素の統合と評価 これまでに実装した全構成要素を統合し,コンテクストアウェアサービスのためのアプリケーション開発のコストをどの程度下げることが可能となったのかを各多様性をもとに評価する. 具体的なアプリケーションとして,ホームネットワークシステム内に配置された照度センサ,温度センサや入退出管理ログおよび家電機器の操作ログ,家電機器の消費電力をライフログとして集約し,ユーザのエネルギー消費行動に含まれる無駄を検出し,提示するアプリケーションの開発・評価実験を行った.以上の内容を6編の学会発表としてまとめた.
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