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2010 年度 実績報告書

実行時間の差分を利用した不正な動的解析の防止

研究課題

研究課題/領域番号 20700034
研究機関熊本高等専門学校

研究代表者

神崎 雄一郎  熊本高等専門学校, 人間情報システム工学科, 准教授 (90435488)

キーワードソフトウェア保護 / 著作権保護 / 難読化 / 動的解析 / 耐タンパ
研究概要

前年度までに提案したソフトウェア保護方法のアルゴリズムと試作システムの改良を行った.また,以下に示すように,提案方法の有効性に関する考察および評価を行った.
(1)現実的な攻撃者のモデリングと提案方法の有効性の考察
まず,静的解析・動的解析両方を組み合わせてソフトウェアの解析を行う現実的な攻撃者のモデル(典型的な攻撃者の環境と解析手順の詳細)について調査・検討した.得られた攻撃者モデルを用いて,提案方法によって保護されたソフトウェアが「現実的な攻撃」を受けた場合の耐性について考察した.提案方法は,逆アセンブラなどを用いる静的解析に加えて,一時停止を伴う動的解析(デバッガのブレイクポイント機能を使った解析など)を妨げることができるため,現実的な攻撃者がソフトウェア内の秘密情報を取得するのに必要なコストを著しく増大させることができる,秘密情報に該当する命令そのものに加え,秘密情報の場所を特定する手がかりとなる命令や,保護機構として追加した命令列などを対象に繰り返し保護を適用することで,より耐性の高い保護を行うことができる.
(2)実行時間のオーバーヘッドに関する実験
提案方法が適用されたソフトウェアについて,適用されていない場合と比較してどの程度の実行時間のオーバーヘッドが生じるかを,実験によって評価した.具体的には,実験用ソフトウェアに提案方法を適用し,適用の前後で一定の処理を行わせたときの実行時間がどの程度変化するかを測定した.実行時間のオーバーヘッドは保護を適用した範囲の広さ(命令数)にしたがって増加するという結果が得られ,提案方法を適用する度合(保護の強さ)と実行時間のオーバーヘッドの大きさはトレードオフの関係にあることがわかった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] ソースコードレベルにおけるプログラムのカムフラージュ2011

    • 著者名/発表者名
      神崎雄一郎
    • 雑誌名

      コンピュータソフトウェア(日本ソフトウェア科学会学会誌)

      巻: Vol.28, No.1 ページ: 300-305

    • 査読あり
  • [学会発表] A Software Protection Method based on Time-sensitive Code and Self-modification Mechanism2010

    • 著者名/発表者名
      神崎雄一郎
    • 学会等名
      The IASTED International Conference on Software Engineering and Applications
    • 発表場所
      Marina del Rey Marriott (USA)
    • 年月日
      2010-11-01
  • [学会発表] 動的解析防止を目的とした実行時間依存のコード構成法2010

    • 著者名/発表者名
      坂口英司
    • 学会等名
      第18回電子情報通信学会九州支部学生会講演会
    • 発表場所
      福岡工業大学(福岡県)
    • 年月日
      2010-09-24
  • [学会発表] C言語で偽装内容を記述できるプログラムカムフラージュ2010

    • 著者名/発表者名
      尾上栄浩
    • 学会等名
      第18回電子情報通信学会九州支部学生会講演会
    • 発表場所
      福岡工業大学(福岡県)
    • 年月日
      2010-09-24

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公開日: 2012-07-19  

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