研究課題
非接触のRFIDの重要性はますます高まり、物流、医療、教育、商品管理などの分野で需要が伸びていくことが予想される。しかしRFIDのアンテナは旧来のプラスチックケースに入った形状から脱却しておらず、その用途は利用者がカードをアンテナが入っている箱の上に『かざす』という限定された方法でしか利用できていなかった。本研究ではRFIDのアンテナの素材を布、ガラスと特殊な導電体を用いて形成する研究を行い、カバン、カーペット、テーブル、机、窓ガラスなどの新たな用途への拡大を図り、RFIDの応用範囲を広げることが目的である。また、今までにない新素材でのRFIDアンテナにおいて、アンテナの個数や形状を吸収し、アプリケーション開発を容易にするオブジェクト認識基盤ソフトウエアを開発した。ガラスに対してRFIDアンテナを適応させガラス面上に複数のRFIDアンテナを網羅的に張り巡らせる。完全透明なRFIDを開発するためガラスにするために合わせガラスの中に透明な電導膜を作成し成果を国内の学会において発表した。最終年度はRFIDアンテナのガラス型装置の24連続型の大型のテーブルにも開発に注力し、グッドデザイン賞に出展を行った。共著者とともに実空間オブジェクトに関する論文誌に投稿し採録された。オブジェクトを管理認識させるソフトウエアも構築し、学会発表、チュートリアル発表を行った。海外からの注目度も高く、ドイツのRFID研究者Paul Holleis氏やまたアルスエレクトロニカからも共同研究の打診をいただいている。また今後はエコに特化した蓄電回路を備えた透明窓への応用システムとして展開を考えている。
すべて 2010 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
IEICE Transactions on Communications, Special Issue : Fundamental Issues on Deployment of Ubiquitous Sensor Networks
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