研究概要 |
(1)開放型情報空間統治エンジン実現のためのソフトウェアのアーキテクチャの設計:前年度に行った基礎研究の成果に基づき,開放型情報空間統治エンジン実現のためのソフトウェアのアーキテクチャの設計を行った。特に,情報空間統治に関する論理記述に従い処理を行うインタプリタエンジンの設計を行った。 (2)Web情報空間における制約の自動発見技術の開発:前年度に引き続きWeb情報空間におけるメタデータメンテナンス技術について研究を推進したが,今年は特にWebコンテンツを対象とした包含従属性の発見に関して,ビットシグネチャを用いる効率化手法を開発した。また,本手法を用いれば処理を大幅に効率化できる可能性があることを示した。 (3)大規模メタデータデータベースの効率よい処理手法の開発:前年度から進めている,情報空間のガバナンスを支援するために必要な大規模グラフメタデータデータベースの効率よい問い合わせ処理技術の開発を行った。今年は特に理論的な解析を進め,提案手法が理論上可能な最小のI/0コストによる処理を実現可能であることを示した。 (4)情報資源ラッピングの効率化に関する基礎研究:情報空間統治を効率よく行うために不可欠なラッピング手法に関する研究を行った。特に,ラッピングを実際に行うソフトウェアモジュールであるラッパーを効率よく開発するための開発支援方式に関する研究を行い,そのための言語であるiWrapletの開発を行った。 (5)第一次プロトタイプシステムの開発:これまでの基礎研究で得られた成果に基づき,情報空間統治エンジンの第一次プロトタイプシステムの開発を行った。
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