本研究課題の初年度として、今までの成果を利用しつつ新たな野外調査支援システムの開発を行った。(1) PCからネットワークを通してアクセスし、画像データ、位置情報データ、時間データを収集・閲覧するためのサーバを構築した。Linux OS上にWebサーバを構築し、Webブラウザを利用してサーバに位置情報、画像データ、調査で収集したデータなどをアップロードするシステムを構築した。調査データの入力インタフェースとしてGoogle mapsを利用した。Wetブラウザに表示されたマップ上をマウスクリックすることでその位置の緯度・経度データを表示し、調査の日付、都道府県を自動的に表示するツールを開発し、入力の手間を少なくすることで調査時の利便性を考慮した。インタフェースとしてWebブラウザ、Google mapsを用いたことから複数の調査員が同時にアクセスしてデータの収集・閲覧が可能である。(2) GPS付携帯電話を野外調査に利用する方法について検討した。GPS付携帯電話はそのシステム構成の特徴からPCを用いたデータ収集の手法が利用できない問題点がわかった。したがって、特に携帯電話を用いたデータ収集の手法を検討し、システムを構築することを次年度の課題とした。(3) 携帯電話用TDLの設計・実装および、津波文書・新聞記事要約システムの設計・実装については、準備研究において開発したシステムを用い、野外調査においても携帯電話のi-modeからアクセスし文書を閲覧することが可能であることを確認した。引き続き、システムの検証、改良を次年度の課題とする。
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