研究目的 近年、ブロードバンドの普及に伴い動画や音声などのマルチメディアコンテンツへの需要が増加してきた。そのため、動画像や音声、オーディオのようなマルチメディアストリームを、いかに効率よく、遅延を少なく、最低限の許容品質を保ちながらユーザに配信するかが重要な課題になる。このような背景から、申請者は、以下の研究を行った。 研究方法と研究成果 1) モバイルコンテンツネットワークにおいて優先度付きの新たな更新方法: モバイルコンテンツネットワークにおいて異なる複製に対する一貫性を管理するアルゴリズムの性能向上について提案した。提案方式は、オリジナルコンテンツの変更の際に各コンテンツの優先度をそれぞれ分析し、更新すべき複製を決定し、最適な更新場所を選択した。そして、シミュレーションにより従来手法との比較を行い、提案方式の有効性を実証した。 2) Hybrid的な配信手法によるユビキタス環境拡張: 近年のモバイル端末の利用増加やセンサーネットワークの研究活性化により、ユビキタス分散情報ネットワークに向けた研究開発の重要性が高まっている。本研究計画は、まず、クライアント側のアクセスを分析し、それに関する数学モデルを構築し、ネットワークのトラフィックの分散を行った。次に、グループ化し、パスとクライアントアクセスの最適化によるHybrid的な配信する方法を提案した。最後は、実機実験を用いて、配信の遅延とシステム管理の評価結果で提案の有効性を示した。
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