研究概要 |
本研究では,モーションキャプチャ(MoCap)等を用いて俳優の生の演技を予めアーカイブしておいたアクションデータを時系列上で接合し,それを複数対分組み合わせ調整することで,複数のCGキャラクタによる剣戟アクションシーンを自在に構築する手法を提案する.また,提案手法を用いて任意の剣戟アクションシーンを構築可能なツールの開発を行う.平成21年度の研究成果は以下の通りであった. (1)基本要素からの一連の剣戟データ生成 一体のCGキャラクタの剣戟アクションデータを,左上段斬りや右下段の防御等の動作単位ごとにMoCap方式で収録したデータ(基本要素)を時系列的に接合することで1人のキャラクタによる一連の剣戟アクションの生成を試みた.接合フレーム間におけるキャラクタのポーズの不一致は,モーションブレンディング等の従来手法を用いて軽減した. (2)アクションデータ間の位置・タイミング調整 (1)で生成した一連の剣戟アクションデータや1人ずつ収録した剣戟アクションデータを組み合わせ,アクションデータ間のタイミング・演技位置の整合をとることで,空間・時間的に整合のとれた複数人による複雑なアクションシーンの構築手法を提案した. (3)アクションシーン構築支援ツールの開発 (1)および(2)の手法を用いてCGアクションシーンの構築および調整を支援するツール群の開発を行ったこれらのツールは,「映画制作を支援する複合現実型事前可視化技術MR-PreViz」のためのCGデータ準備用ツール群CASCADES(Computer Aided SCene & Action DEsign System)の一部として開発を行った.
|