研究概要 |
ユビキタス環境に適した入力手法としては,実世界のモノの使い心地とコンピュータ情報をリンクさせて活用するタンジブル・インタフェースが有効である.一方,こうしたタンジブル・インタフェースの多くは物理的なフィードバック機構を備えないため,物理世界の制約を強く受けてしまう問題があった. 本研究では,こうしたタンジブル・インタフェースに,情報提示機構を一体化したユビキタス・インタフェースとして「カメレオンボール」を提案,試作した. カメレオンボールは,透明なアクリル球の表面に多数の色入出力ユニットを埋め込むことで,実世界の色情報を取得し,カメレオンのように類似する色に変化するシステムである.加速度センサ・Bluetoothモジュールと連携することで,たとえば,「ボールを軽く投げてキャッチする」ことで,外部照明の色をボールに同調して変化させることができる.本年度は,前年度の成果を基盤としつつ,実験の証明システムと連動する照明制御環境を試作し,国際会議TEI2010にてデモ発表(採択率:22%)を行った.
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