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2009 年度 実績報告書

時間変化するネットワーク構造データの局所特徴的パターンマイニング手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20700136
研究機関大阪大学

研究代表者

猪口 明博  大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (70452456)

キーワード知識発見とデータマイニング
研究概要

本研究の目的は,時間とともに変化するグラフをグラフ系列として表わし,グラフ系列の集合が入力として与えられたときに,それらに頻繁に出現する局所的な変化を有用なパターンとして効率的に列挙するアルゴリズムを開発することである.例えば,人間関係ネットワークは人が頂点,関係が辺であるグラフで表現でき,人がコミュニティ(ネットワーク)に参加,脱退することで頂点や辺が増減する.同様に,遺伝子が頂点,相互関係が辺である遺伝子ネットワークは進化の過程で遺伝子を新規獲得,欠落,突然変異するグラフの系列で表現できる.この問題に対して,我々は以前,GTRACEというアルゴリズムを開発した.グラフ系列中の連続する2グラフのごく一部が変化するという仮定のもので,GTRACEはグラフの変化を変換規則で簡潔に表わし,変換規則の系列から頻繁に出現する部分系列を列挙するアルゴリズムである.しかし,上記の仮定が成り立たない系列,例えば,時間分解能が低いために観測されたグラフ系列中の2グラフの大部分が変化するグラフ系列を変換規則で簡潔に表わすことができないため,このようなデータに対してGTRACEは非効率であった.そこで本年度は,上記の仮定が成り立たないグラフ系列から頻繁に出現する局所的な変化パターンを効率良く列挙するため,関連誘導部分グラフ系列という新たな概念を導入し,その性質を巧みに探索方法に活用することで,パターンを効率良く列挙するFRISSMinerと呼ばれるアルゴリズムを提案した.また,提案手法を実装し,人工テータ,実世界データを用いて評価実験を行い,FRISSMinerの性能を評価した.FRISMinerはGTRACEに比べ,数桁高速にパターンを列挙できるため,大規模なグラフ系列データに対しても適用可能である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 頂点により誘導される頻出グラフ系列パターンのマイニング2010

    • 著者名/発表者名
      猪口明博
    • 学会等名
      第12回人工知能学会データマイニングと統計数理研究会
    • 発表場所
      統計数理研究所(東京都)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] 統計的大規模因果推論の課題と非ガウス性に基づく挑戦.(招待講演)2009

    • 著者名/発表者名
      鷲尾隆, 清水昌平, 河原吉伸, 猪口明博
    • 学会等名
      第75回人工知能学会基本問題研究会
    • 発表場所
      電気通信大学(東京都)
    • 年月日
      2009-11-13
  • [学会発表] グラフ時系列データからの頻出部分系列マイニング手法の性能評価2009

    • 著者名/発表者名
      猪口明博, 鷲尾隆
    • 学会等名
      第23回 人工知能学会 全国大会
    • 発表場所
      サンポートホール高松(香川県)
    • 年月日
      2009-06-17
  • [学会発表] 複雑時系列データのためのOLAPシステムの並列化手法2009

    • 著者名/発表者名
      生田泰章, 猪口明博, 鷲尾隆
    • 学会等名
      第23回 人工知能学会 全国大会
    • 発表場所
      サンポートホール高松(香川県)
    • 年月日
      2009-06-17
  • [図書] New Frontiers in Applied Data Mining, PAKDD 2008 International Workshops, Osaka, Japan, May 20-23, 2008.Revised Selected Papers2009

    • 著者名/発表者名
      Sanjay Chawla, Takashi Washio, Shin-ichi Minato, Shusaku Tsumoto, Takashi Onoda, Seiji Yamada, Akihiro Inokuchi
    • 総ページ数
      213
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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