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2009 年度 実績報告書

脳視覚野における両眼視差計算をモデルにした集積視覚システム

研究課題

研究課題/領域番号 20700159
研究機関立命館大学

研究代表者

下ノ村 和弘  立命館大学, 理工学部, 准教授 (80397679)

キーワードロボットビジョン / 両眼立体視 / 集積回路
研究概要

生体の視覚系は,長年の進化の過程で獲得された独自のアーキテクチャを用いて,複雑な視覚情報を極めて効率的に処理している.この脳視覚系に学ぶことは,新しい高機能ロボットビジョンをデザインするための重要なアプローチのひとつである.本研究課題では,両眼立体視計算に関わる脳視覚野細胞の計算モデルを基に,ロボットの環境認識に有用な奥行き情報を実時間で計算する集積視覚システムを構築することを目的としている.平成21年度においては,前年度までに開発した両眼ロボットビジョンを用いて,網膜細胞および視覚野細胞の計算モデルをFPGAにより実装し,視覚入力に対する細胞応答の空間分布(ニューラルイメージ)を実時間で再現した.特に,これらの視覚細胞の空間特性だけでなく時間特性を組み込むことで,動的なシーンに対する応答を再現できるようになった.また,生体の光受容細胞の応答特性は入力光強度に対して対数的であることから,両眼ロボットビジョンのフロントエンドに位置するシリコン網膜について,その光センサの応答特性を対数型にする技術を組み込んだチップを製作した.実験により,光センサのダイナミックレンジが拡大したこと,シリコン網膜が明るさ恒常性(照明強度が変化してもチップの空間フィルタ出力は変化しない)を持つことを確認した.これにより,実環境における広い範囲の照明強度変化に対応できるようになっただけでなく,左右画像の応答強度のばらつきが小さくなり両眼視差計算の精度が向上した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 蓄積容量変調による広ダイナミックレンジシリコン網膜2010

    • 著者名/発表者名
      下ノ村和弘, 八木哲也
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌 Vol.64

      ページ: 358-364

    • 査読あり
  • [学会発表] Real-time reconstruction of neural images for natural scenes with integrated circuits2009

    • 著者名/発表者名
      長谷川潤, 下ノ村和弘, 八木哲也
    • 学会等名
      Society for Neuroscience 39th annual meeting
    • 発表場所
      シカゴ(米国)
    • 年月日
      2009-10-20
  • [学会発表] 蓄積容量変調による広ダイナミックレンジシリコン網膜2009

    • 著者名/発表者名
      下ノ村和弘, 八木哲也
    • 学会等名
      映像情報メディア学会年次大会
    • 発表場所
      工学院大学(東京)
    • 年月日
      2009-08-27
  • [学会発表] 眼球運動下における視覚細胞の時空間応答エミュレーションのためのロボットビジョン2009

    • 著者名/発表者名
      下ノ村和弘, 長谷川潤, 八木哲也
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡)
    • 年月日
      2009-05-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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