研究概要 |
サラウンドマイクロホンアレーを用いて音環境内のあらゆる音イベントを文字として記録するだけでなく,その音イベントの発生位置や時刻情報とあわせて構造化可能な音場トランスクリプションシステムの構築を目指して,科学研究費補助金交付期間内に下記の項目について検討を行う. ・1.サラウンドマイクロホンアレーの最適配置問題の検討 ・2.サラウンドマイクロホンアレーによる音イベントの位置および発生検出 ・3.サラウンドマイクロホンアレーによる音イベントの高音質受音 ・4.上記に基づく音場トランスクリプションシステムの構築 平成22年度は上記項目のサラウンドマイクロホンアレーによる音イベントの高音質受音および音場トランスクリプションシステムの開発を行った.具体的には,近接音場における音イベントの受音性能の評価に加えて,音イベントに対して擬音語を用いて表現することで音場トランスクリプションシステムの開発を試みた.その結果,平成21年度までの研究成果も積極的に活用して,音イベントの位置情報,時刻情報,擬音語表現を用いて,音環境全体をリアルタイムに構造化可能な音場トランスクリプションシステムの開発に成功した.今後はさらに映像情報と統合することで,音場に限らず室内全体の空間トランスクリプションに挑戦したい.
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