研究概要 |
自然な対話を可能にするためには,相手の意図を汲み取り,かつ相手にわかりやすく伝えることが重要である.身体表現が可能なロボットにとっては,人が理解しやすいような身振り手振りを踏まえたインタラクションが必要である.自然なインタラクションに加え,変化する環境に合わせ,状況を考慮し人とインタラクションしながらサービスを提供することが,これまでエンターテイメントの分野でのみ一般家庭に受け入れられたロボットが,役に立つものとして一般的に受け入れられる基盤となる.そこで,本研究では,人の動きや音声に加え,環境(時間や場所,ユーザ個人の特性,等)を利用した,状況に合わせたサービス提供を可能にするロボットシステムを目指す.『人とのインタラクションに基づくロボットの状況依存型ジェスチャーの獲得』では人の動きと状況から適したサービスを認識し,さらにロボット自身がジェスチャーによってリアクションを返しながら,インタラクティブにサービスタスクを実行することで,人とロボットの自然な対話を目指す. 平成22年度は,インタラクション履歴の収集の準備とデータの解析に向けた試作を行った.さらに,人の動作認識部の改善を行うとともに,学習機構について調査を進め試作を行った.これらの成果に基づき,国際会議において4件の発表を行うとともに,雑誌論文として2件採択が決定した.
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